2004/05/27 更新


税財源の委託を最優先に
甘利 神奈川県の参議院議員候補に小泉あきおさんが決まりました。
神奈川県ですから小泉純一郎首相と小泉あきおさん、小泉&小泉で、県民にはわかりやすいですね。
小泉改革の大きなテーマに地方分権と三位一体があります。

小泉あきおさんは長いこと地方議会人として活躍され、全国の地方議会を代表する全国市議会議長会の会長を務められるという地方自治の代表者です。
国政に出てきてもらったら、小泉流地方分権でもの申すと、即戦力で活動していただけます。
 
小泉 地方分権については、三位一体の税財源の委譲がまず優先という意見が地方では大きくいわれています。
 
甘利 地方分権の主旨は地方の主体性を尊重するということです。神奈川県は、東京とも大阪とも違います。
それを国が全部やると、画一的行政になってしまうので、地方の自立を尊重し、地方独自の税源、財源を作る。

補助金も個々の事業ごとに決められていたものを、街づくり全体でいくらとして、それをどう使うかは各自治体の決定で、地方の主体性を生かすように、小泉改革は変えていきます。
 
小泉 地方が財源を欲しいというのは、自分たちが自由に使える財源が欲しいという意味なんです。
三位一体の3つの柱は、税財源の委譲と、国庫補助負担金の廃止縮減、交付税の見直しですが、交付税については、実際にはバラツキが大きい。

よくいわれることですが、地方に行くとログハウス的なバス停があったり、立派な美術館がある。
私は地方自治体によって、海のある自治体、海がないけれども豊かな自然のある自治体、両方少ないけれど人口が多く、活気のある自治体など、自治体によって、お金の使い道が違います。
国の方で考えていると、地方に任せようという方向が生きてこなくなる。
そういう意味で、先生のおっしゃったことに私は共感しています。
 
地方分権に広域行政の発想で
甘利 市町村合併が進んで、全国に今3100の市町村がありますが、これからは合併しなくてもたとえば、ゴミの焼却場がこちらにあれば、こっちの自治体にはいらない。
美術館がここにあれば、この周辺の自治体にはいらない。
これを各自治体が一つずつ造ろうとして無駄だったんです。
合併はしなくても、改革できるものはいっぱいあります。
 
小泉 広域行政ということですね。
 
甘利 はい、だからといって、道州制にはいかないと思います。
今、知事によっては道州制を声高にいわれる方もいますが、国がせっかく地方に財源を渡そうといっているわけですから、この財源の使い道を自由にしていただくというのが第一です。

何でも国に陳情すれば、名刺の数が多くなればなるほど、営業努力がきいて、国からお金を持ってこられるというイメージを払拭しなければいけません。
たとえば、私の地元の川崎を見てみましても、東京や横浜にあれば、川崎にはいらないものもあるんですね、これからは箱ものに投資するのではなく、人間やアイデアに投資してみたり。

たとえば、神奈川県の一カ所に経済特区をつくって、そこは税金も何も一切取らないから、徹底的にベンチャーでもやってみろと、企業を起こすなら県内に本社をおけと、こうすれば、神奈川県にある税財源が培養されていくわけです。
これを各自治体がおのおのの考え方の中で自由に使える財源にできれば、地方はそれなりのカラーをだしてくると思うんです。
 
小泉 今のはとてもいい指摘ですね。
まず、県や市の役人は東京の霞ヶ関に陳情する陳情行政、名刺の厚さが予算獲得につながる営業行政を改めた方がいい。それから、自治体毎に主体性を持った市や県つくりに取り組む。
又、重視するものを自治体毎に持っていては、かえって行政効率は悪くなる。
そこは広域行政の発想を持ちこむ。
あるいは、投資も箱ものから、人材やアイデア、ソフトに投資していくべきだなどの指摘がありました。

これは本当に、小泉内閣がやるべきことであり、部分的にはすでにやっていることですが、そういう中央の視点からはわからない点は、地方自治に長く携わっていて、地方自治の議会の取りまとめを全国でやってこられた小泉あきおさんの視点でないと、なかなか発見できない点も多いと思いました。
 
構造改革と規制改革で景気回復を実現
甘利 小泉首相は、今までの自民党にない型破りの総理としてデビューしました。
自民党が窮地に陥っていた時で、小泉さんに託すしかなかったのですが、案の定、奇人、変人と内外からいわれました。
しかし、それくらいの毒をもって、改革しなかったら、自民党も日本もどうにもならないところまできていたし、それくらいの毒だからこそ、打破できてきていると思うんです。
小泉さんは経済が弱いから景気回復がネックと言われていましたが、ようやく景気も回復してきました。

私は経済担当の政治家として考えると、従来の景気回復策は、国の財政出動に託したやり方、国が事業をいっぱい発注し、それで需要を支え景気を回復させるというやり方です。
経済学者もそれなしには景気は回復しないと言っていました。
それを小泉さんは、旧来の手法によらず構造改革、規制改革というやり方で景気を回復したんです。

従来型の常識にとらわれている政治家ならとてもできませんでした。
小泉さんは従来のやり方は絶対に取らないと頑固に言い張って、事実それで景気が良くなってきたのだから、これこそが小泉経済改革の特筆すべき点です。
 
小泉 私はかつて小泉総理の選挙区だったんですが、昔から頑固でしたね。
言い出したら聞かない、自分の考え方を通してしまう。(笑い)
 
甘利 その頑固さが功を奏して従来型でないやり方で苦手といわれた経済への対応もできたということですね。
ようやく、軌道にのってきたばかりですから、これをしっかり実感に結び付けなくてはいけません。
 今、小泉公約は93%を具体化してきています、それを今度は国民が実感する番だと、自民党は「実現から実感へ」をスローガンに掲げています。

一刻も早く、地方分権、地方の自立をはじめとする残りの課題も実感できるように、小泉あきおさんには、小泉純一郎さんを助けて頑張っていただきたいと思います。
 
小泉 総理とは名字が同じなので、親戚とかよく聞かれるんです。
最近は、親戚ではないですが、親戚以上の付き合いをしていますといっているんです。

ところで今、自己責任という言葉だけが、表に出ていますが前提は自己決定なんですね。
自己決定、自己責任です。三位一体でも、地方分権でも一番大事なのは、自己決定だと思います。
 
甘利 地方に決定する権限を持たせる、その上で、地方に責任をとらせる。
 
小泉 私はこれからは地方の責任はもっと重くなると思います。
国は外交とか、大きな枠組みの中の議論となりますが、地方どうしの競走、魅力のある都市に人口が増える時代がくると思うんです。

自然がいっぱいで、買物に便利で交通の便もいいという街があったとしても、リーダーが努力をして、魅力のあることをやっていかなければ、そこに住んでも面白くないとなれば、そこの人口は減っていくと思います。
 
甘利 市や県の魅力の競走になるでしょうね。
 
アイデアマンの小泉さんに期待します
小泉 農業も、都市とか地方とかの位置づけではなく、どういう仕事がやりたいのか、その目的によって変わると思います。
あるスーパーではほうれんそうを産地と契約するのではなく農家と契約しているんです。
農家の品質管理に契約するんです。農家はほうれん草の栽培に一番適したところに転々と移動し栽培しているそうで、これからはそういう時代だと思うんです。

私は農業をずっとやってきて思うんですが、トマトもただ作っていると、先のほうに行くに従ってあまり良い実がならなくなるんです。
しかし、枝の頭の方を摘むと、トマトは大きくいい実ができるんです。

作物の栽培1つとっても、ただ育てるだけなのか、大きく育てようとするのか、それによって、人の動きも全部変わってくるんです。
甘利先生のおっしゃっている知的財産がまさにこれで、この知的財産こそが今後の日本のすごい財産になると思うんです。
 
甘利 おっしゃる通り、日本は資源がないので、これからは頭脳で勝負しなくてはならないですからね。
 
小泉 たとえば、みかん、1個30円で仕入れたみかんを、1個35円で並べても売れないんです。
みかんは消費者の頭の中に量を食べるものという意識があるので、1個2個で出しても売れないんです。
30円で仕入れた物を15個で500円とすると売れるんです。
 
甘利 なるほどね、売り方もノウハウ、知的財産ですね。
 
小泉 こんなこともありました。
スーパーで特売の日においしくて安いみかんを山積みし、始めは売らずにどんどんお客様に食べてもらうんです。

そして、3時頃から、「みかんはタダ!袋は1000円!」といって、袋を1000円と取り替えるだけ。
いくら詰めても構わないといって、1時間で27万円売った記憶があるんです。

そして、ちゃんと15%の利益もだしました。みんなが喜んで参加して、お客様もお店もお互いに得した気分になる、これこそが民間活用、これからの政治じゃないかなと思うんです。
 
甘利 驚きましたね、小泉あきおさんは相当なアイデアマンでもあるんですね。期待していますよ。
   
甘利明氏のホームページはこちら
http://www.amari-akira.com/